U. E Aniceto Arceの子供達と出会った |
2月24日、El dia de Compadre。一週間後のComadreと対になるお祭り。一生涯友情を続けたい相手(男性)に特別のパンや果物、お菓子をかごにつめ、祭りの象徴であるAlbahaca(バジル)とRosa Pascua(ゴールドマリー?)の花を飾り、小さな旗をたてて送る。男性から男性、女性から男性、どちらもありうる。ただし、相手は尊敬できる男性でなければならない。すなわち、恋の対象ではないということ。好きだけれど恋愛対象という相手に女性が送ることもあるそう。やわらかくノ―をいうのだ。男性によっては失恋の日でもあるわけで、なんとなくおかしい。せっかくの素敵な習慣。ぜひ、あのかごを用意したい。オルガの息子、ボリビアの弟にあげることにした。パーツを買って自分で好きなものをつめてもよし。用意されたものを買ってもよし。初めてだから何をどうアレンジしたらいいのかよくわからず、今回は用意されたものを買った。家に持って帰るとオルガが大喜び。Compadreの相手には常に尊敬をこめてCompadreと呼びかけるのよという。
この日はオルガの孫、Miguelの娘、Maria Liliaの5歳の誕生日でもある。昼休憩、午後のパーティーの準備で忙しいMiguelをつかまえてかごを渡した。パーティーへの招待状は昨日Maria Liliaが届けに来てくれている。Miguelの奥さん、Fuliaから必ず来てと念をおされる。仕事が6時半までだから遅くなるけど、行くと約束。
戻って昼ご飯を食べていると、San Roqueの生物の先生Durvynから電話があった。この間話をした学校に今日来られないかという打診。もちろん行ける。そして行ってきた学校、U.E Humberto Portcavelo 2 は耳の聞こえない子供達の学校のすぐ近く、町はずれにあった。Educación Convenioといって今行っている他の学校(Educación Fiscal) とは違うラインに属する学校だ。このEducación Convenio内にFe y Alegríaというカトリック教会の援助が入る学校があり、この学校もその1つ。市内の学校(Educación Convenio)に比べてお金がかかっている印象。Educación Convenioの学校は主に就学が困難な田舎に配置され、ストライキはしないという約束で教員が雇われている(ボリビアの教職員組合はよくストライキをして、授業がキャンセルになる)らしい。このあたりは教育法を読むなかで少しわかってきたけれど、まだぴんとこない。そのうち・・・
校長先生は40代くらいの若い男の先生だった。Durvynが事前に話をしてくれていただけあって、簡単にプロジェクトの説明をした後はプレゼンの日程を決め、必要なものをメモして、と手際よく話が進んだ。校長先生との話の後、Durvynが校内を案内してくれた。Mercado Campecinoの近くにある学校が手狭になり、高等部が新しい建物に移ってきた(だから“2”と数字が学校名についているのだそうだ)。設備は新しくきれいで、部屋もあまっている。市内からはずれているから敷地も広く、昨年から生徒と庭造りを始めたとかで小さな木が植えられている。分別したゴミを保管する部屋、コンポストを始める場所。どれにもことかかない。Durvynは生徒と再生紙づくりをしたいという。大学でやり方を習ったと。リサイクル業者にもっていくよりもずっといい。まずは掃除をして、ゴミを分別するシステムが軌道にのり、ある程度古紙がたまったら始めようと話し合った。
さらに、U.E Humberto Portcavelo 2からSEDUCAに戻ると、1人の校長先生が待っていた。プロジェクトに参加したいけれどまだできるのかと。U.E San Roqueの先生から聞いたらしい。うちの学校でもやってみたいと言う。昨年作ったレジュメを見せながら説明すると、それをもとに先生達と話し合って研修の日を決めると言って帰っていった。
これで今学期関わることになった学校は10校に。
U.E Aniceto Arce (turno mañana)
U.E Aniceto Arce (turno tarde)
U.E Carmen Meala (turno mañana)
U.E Carmen Mealla (turno tarde)
U.E San Roque (turno mañana)U.E San Roque (turno tarde)
U.E San Roque (turno noche)
U.E Humberto Portcavelo 2
CEADI (耳の聞こえない子たちの学校)
そして、今回の学校U.E Avelina Raña (turno tarde)
3校の予定が、一気に数が増えたのはもちろん新しい学校が興味を示してくれたのもあるけれど、校長先生達がどうせなら同じ建物を共有する、午前、午後、夜の他の学校と一緒に始めたいと言ったからだ。もちろんその方がいい。校長先生同志で話をつけた学校もあれば、行って来てほしいと頼まれた学校もある。手が回るのかちょっと不安になるけれど嬉しい。結局プロジェクトは学校が、先生達が始めるもの。出来るだけのお手伝いをするだけでいい。
家に帰ると上から子供達の叫び声とばたばた駆け回る足音がする。荷物をおいて4階へ。Maria Liliaが走ってくる。ハート形のきらきら光る髪留めとお揃いの小さいピアスをあげると、走ってお母さんに見せに行った。数名の友達といとこ達、そしておばさん、おじさん、おばあさん、おじいさんと総勢30名くらい。ひとしきり挨拶をすませると、エンパナーダを2つとコーラを渡される。すぐにケーキカット。私が帰るのを待っていてくれたよう。ハッピーバースデーの歌を歌ったあと、Maria Liliaがケーキに口をつける。この瞬間が実はあぶない。何年か前メキシコで誕生日を迎えた時、何もしらなかった私はケーキに顔をつっこまされたことがある・・・従兄弟が1人待ち構えていたけれど、十分警戒していたMaria Liliaは無事。続いてお父さんのMiguel。鼻の頭にくっつけただけ。次にお母さんのFuliaが呼び出される。従兄弟くん、最後はおばさん相手に見事成功。Fuliaはおでこにまでピンクのケーキをつけている。Maria Liliaが手作りの袋に入ったお返しをみんなに渡してまわる。ケーキが回ってきた。Olgaが手招きしている。昼にMiguelに渡したComPadreのかごを持たされる。再度みんなの前でMiguelに渡させられた。正式にConPadreというわけだ。
最後に記念撮影。ちょっと疲れた顔をしているMiguelとFuliaだけれど、嬉しそうだ。Maria Liliaは相変わらずの気性で、嬉しさのあまり甲高い叫び声をあげるかと思うと、顔をくしゃくしゃにしてかんしゃくを爆発させたりする。お姫さまが大好きで、自分でもお姫様のつもり。見せたいものがあると、“Ven!”(来て!)叫んでまるで女王様のよう。それでも5歳を迎え、幼稚園を変え制服が変わって、長めのジャンパースカートをはいているとぐんと大人っぽくみえる。言葉もはっきりと発音するようになり、私にも言っていることがだいぶわかるようになって、会話が続く。どこで覚えたのか「ジョコサン」とさんづけで呼んで、部屋にきてひとしきり幼稚園のことやカーニバルのことなど話していくようになっている。
タリハに来て、7ヶ月、ボリビアにきて8ヶ月だ。