2010/07/14

La Pazへ


 早朝7時半に飛び立った飛行機は1時間程かけて首都ラパスへ向かいます。
いつのまにか緑が消え、濃い茶色の、緑ひとつない山々が連なる地帯へ。
アンデス山脈です。
そして高さ4000mの大地がひたすら続くアルティプラノ。
人の住む気配が全くなかった世界に、ぽつぽつ家が見え始め、やがて町があらわれます。
エルアルトの町。
その名も「ザ・高地」。
誰がこんなところに住もうと思ったのだろう。
不思議な気持ちになります。
サンタクルスでたかくたかく高度を上げた飛行機も、
エルアルトの空港ではあっという間にランディング。

 Amazing city!

エルアルトからラパスへ下るバスの中は興奮の渦。
目の前に広がる景色にひたすら目をみはり、カメラをむけ・・・。
すごい、すごいと息をのむのみ。
すり鉢状の傾斜にしがみつくように立つ日干しレンガの家々。
乾いた赤茶色の土。
忙しく行き交う人々、幾重にもなった電線。
そして、交通整理をするシマウマ・・・ ????

 ラパスは、とにかくエネルギーのある町です。サンタクルスも経済が発展しつつあり、活気を感じさせたけれど、ラパスはさすが首都。すり鉢の一番底には高層ビルが立ち並び、何より時間を気にしてせわしなく歩く人々、クラクションが鳴り響く交通渋滞が都会を感じさせます。

 そして体の変化。飛行機を降りた時からあれ?動悸が早まったかな??という感じだったのが、だんだんと確実な感覚に変わり、頭がずきずき痛み始める。リュックを背負うだけで、呼吸が荒くなり、雲の上を歩いているような心もとない気分。
仲間の中にはこれにお世話になった人たちも。酸素ボンベです。

 JICAの事務所についてまずしたのは血中の血糖値を測ること。私はマラソン心臓だったようで無事クリア。この日は大使館など関係機関に挨拶に行き、事務所で書類の受け渡し等がありました。また職員のみなさんが用意してくれたお昼ごはんをいただきながら、交流を楽しみました。

 あわただしくも楽しい時間は過ぎて、いよいよ別れの時間です。ラパスの3人、オルロ1人、そしてタリハにいく私たち2人はラパスにとどまり、残りのみなはサンタクルスへ戻って、そこから任地へ赴任となります。また報告会などで会う機会はある、と思いつつ寂しい気持ちになりました。 Hasta pronto! 

 ラパス滞在組は隊員連絡所に泊ります。少し大きめの普通の家。そこでは先輩隊員らが準備をして待っていてくれました。前日荷物の整理で3時間ほどしか眠っていないこと、そして高地の影響もあり、頭が割れるようにいたい!という表現がぴったりの状態になったので、アスピリンを飲んで少し眠らせてもらうことにしました。8時半頃少しすっきりして起きた後、ボリビア風おじや?を食べさせてもらったり、コーヒーを飲んだりしながら、先輩隊員に色々教えてもらいました。4000m近い高地であるラパスでは夜の食事は軽くが原則。特に始めのうちはアルコールも厳禁です。

 次の朝、次々と赴任の挨拶に出かける仲間を見送り、残った仲間と朝食。近くを少し散歩したら、もうタリハへ出発の時間です。たった2日のラパス滞在。再びこの景色を目にするのを楽しみに。