昔同じく1人で乗った、メキシコの港町タンピコ(Tampico)からメキシコシティー(Mexico D.F)へ戻る夜行バスが突然止められて銃で武装した兵士が乗り込んできた時のこと、バスターミナルで荷物を持っていかれそうになったことを思い出して、ちょっと緊張しながら。(あまり長続きはしなかったけれど。)
朝6時半、スクレ着。ボリビアの長距離バスの旅行では必須の毛布(高地・低地、朝・晩で気温の異なる土地柄。旅するボリビア人はみんな持ってます!)を抱えて立った私の足には靴が片方だけ。隣に座って仲良くなった大学生シルビアーナと必死に探した靴の行方は、「そういえば、ポトシでテニス靴が片方転がり落ちたわよ。」のセニョーラの一言で解決したのでした。通路に転がった靴は途中の鉱山の町ポトシ(Potosi)で降りる人々に蹴飛ばされて、蹴飛ばされて・・・
Chaguayaへの巡礼の旅に行くために買った新しい靴。
きっとポトシの野良犬のおもちゃになってるでしょう。
教訓:長距離バスで脱いだ靴はきちんとリュックにくくりつけておくこと!
タクシーに乗ってスクレ滞在中泊めてもらう同期けいちゃんのアパートへ。朝早いにもかかわらず、朝食を用意して待っていてくれました。
午後はけいちゃんの活動先の小学校へ。
バスを待つ子供たちとけいちゃん |
評価、成績つけで忙しい時期。
修学旅行生が闊歩し、1年の集大成を発表するためのフェリアが町のあちこちで見られます。小学校から留年があるボリビアでは子供達にとって大きな別れ道となる時期でもあります。様々な家庭的、経済的事情から必ずしも全ての子供達が勉強に勤しめる環境にあるわけではありません。
この日は2年生の遠足に一緒に付いていくことに。行き先はスペイン統治時代の城Castillo de la Glorieta。ミクロで20分くらい。保護者も4人くらい引率に加わっています。子供達は大はしゃぎ。けいちゃんによるとサンドラ・ブロック似で美人の担任の先生は勤務先でも人一倍熱心で、向上心のある先生。子供たちも伸び伸びしつつ、しっかり先生の言うことを聞いています。
お城を案内してくれるお兄さんの話を神妙に聞きながら見学した後は、広い庭でサンドウィッチのお弁当を広げ、食べ終わった子からお姫様の為につくられたというミニチュアの家で遊んだり、水のない噴水跡でサッカーに興じたり。日本の子供もボリビアの子供もこんなところは少しもかわりません。タリハではこんなに長く子供と一緒に過ごしたことはなくて、1人1人の性格がちょっと掴めて楽しい時間になりました。
この学校でおもしろかったのは、1年生の小さな男の子に"Dos KEIKO??"(「けいこが二人?」)と目をまんまるにして見比べられたこと。素直な反応がかわいい。
学校では妹・弟の世話をするお兄ちゃん・お姉ちゃんの存在はもちろん、遠足中や教室でも子供同士で食べ物を分けあったり、先生や私たちにも水を進めてきたりと、ごく当たり前にお互いを気遣う姿がみられます。日本だったらここまで自然にこういう行動をとれる子供は少ないかもしれないと、帰り途けいちゃんとそんな話をしました。
そしてちょっと楽しい後日談。スクレから戻った日、お昼休みにタリハの町を歩いていると、名前を呼ばれました。振り返るとダンスの発表でもあったのか青と金のスーツに同色のメキシコ風の帽子できめた男の子。「スクレにいる妹(姉?)が会ったっていってたよ!」ですって。なんて狭い世界!名前を聞き忘れてしまったけれど、とっても礼儀正しい男の子でした。
少し離れて立っていた東屋。Lord of the Ringsを思わせて。 |